工作機械・製造業の用語を50音順で検索できます。

  • アーク溶接 (あーくようせつ)
    アーク溶接とは、電極と母材の間に発生するアーク放電の高温を利用して金属を溶かし接合する溶接方法です。 強い光と高熱を発生させるため、防護具が必要です。建設、造船、自動車など幅広い分野で使われています。
  • エアコンプレッサー (えあこんぷれっさー)
    空気を圧縮して高圧空気を作る機械です。工場や建設現場で、空気圧で動く工具や機器に動力を供給するのに使われます。圧縮空気は清浄度や圧力管理が重要で、フィルターやレギュレーターと併用されます。
  • エアールブリケーター (えあーるぶりけーたー)
    圧縮空気を使用する設備で空気の潤滑を行う装置です。圧縮空気に微量の油を混ぜて送ることで、シリンダやバルブなどの空気圧機器の摩耗を防ぎます。空気圧機器の寿命延長や動作安定化に利用されます。
  • 円筒研削盤 (えんとうけんさくばん)
    円筒状の被削物を主軸に取り付け反対側をセンターで押すことで固定し、回転する砥石で研削加工する機械。高硬度の被削物でも研削することが可能で、高い面精度や高精度の円筒形製品の製造に適している。
  • エンドミル (えんどみる)
    フライス盤で使用する回転切削工具で、側面や先端で材料を削ることができます。平面削り、溝加工、輪郭加工、穴加工など幅広い加工に対応可能です。刃の形状や材質によって、金属、樹脂、木材などさまざまな材料の加工に使用されます。
  • オームの法則 (おーむのほうそく)
    電気回路における電圧・電流・抵抗の関係を表す基本法則です。式で表すと V = I × R(電圧V = 電流I × 抵抗R) となります。抵抗が一定のとき、電圧は電流に比例し、電流は電圧に比例して流れることを示しています。

  • カーボン (かーぼん)
    元素記号Cで表される非金属元素で、鋼や炭素繊維などの材料に含まれます。鉄に含まれる炭素量によって、鋼の硬さや強度、靭性が変化します(例:S45C、S55C)。また、軽量で高強度な炭素繊維は、自動車や航空機、スポーツ用品など幅広く利用されます。
  • 機械加工技能士 (きかいかこうぎのうし)
    機械加工の知識・技能を持ち、部品の加工や組立てができる国家資格保持者です。試験は実技と学科で構成され、1級・2級・3級があり、レベルに応じた技能を証明します。製造業や精密機械分野での就職・昇進、技能評価に活用されます。
  • 機械診断 (きかいしんだん)
    機械設備の状態を調べて故障の有無や異常の兆候を検出する技術です。振動、音、温度、油圧などの測定データを解析して、摩耗や不具合の原因を特定します。予防保全や予知保全の一環として、設備の信頼性向上や故障防止に役立ちます。
  • クーラント (くーらんと)
    切削加工や研削加工で使用される冷却・潤滑液のことです。加工中の工具や材料の発熱を抑え、摩耗や焼き付き、変形を防ぎます。切削油や水溶性冷却液などがあり、加工精度向上や工具寿命延長に役立ちます。
  • グリス (ぐりす)
    潤滑油に増ちょう剤を混ぜて半固体状にした潤滑剤です。機械のベアリングやギアなど、油が流れやすい場所でも長時間潤滑を維持できます。摩耗や腐食を防ぎ、機械部品の寿命延長や動作安定化に役立ちます。
  • 形状測定器 (けいじょうそくていき)
    部品の寸法や形状を高精度で測定する装置です。三次元測定機(CMM)や表面形状測定器などがあり、長さ・角度・曲面・ねじ形状などを測定できます。機械加工や品質管理で、設計通りの形状が確保されているか確認するために使われます。
  • 五軸制御 (ごじくせいぎょ)
    工作機械がX・Y・Zの直線3軸に加え、A・Bなどの回転軸を制御して複雑な形状を加工できる技術です。工具やワークを傾けながら加工できるため、斜面や曲面などの加工も高精度に行えます。航空機部品、金型、医療機器など、複雑形状の高精度加工で広く利用されます。

  • サーボアンプ (さーぼあんぷ)
    サーボモーターを制御するための電気回路(ドライバ)です。モーターに流す電流や電圧を調整し、位置・速度・トルクを精密に制御します。ロボット、CNC工作機械、産業用自動化装置などで、正確な動作を実現するために使われます。
  • サーボプレス (さーぼぷれす)
    サーボモーターを動力源とするプレス機。精密な制御が可能で高精度製品の製作に適している。また、従来のプレス機においては動力源のモーターは一定回転しかできなかったが、サーボプレスでは必要な動力の調整が容易、アイドリング時にモーターを完全停止できるなど、電気代の削減・CO2の削減を実現できる。
  • 消費電力 (しょうひでんりょく)
    電気機器が電力を使用して仕事をする際のエネルギー消費量を表す指標です。計算式は P = V × I(電力P = 電圧V × 電流I) で表されます。単位はワット(W)で、家電や産業機器の電力使用量や効率を評価する際に用いられます。
  • シーケンス (しーけんす)
    機械や制御装置で動作や信号の順序を順番通りに実行すること、またはその順序自体を指します。PLCやシーケンサを使って、加工や組立などの自動化工程の制御に利用されます。安全で効率的な作業や自動運転の実現に不可欠な考え方です。
  • 事後保全 (じごほぜん)
    設備が故障した後に修理や部品交換を行う保全活動です。計画的ではなく、故障やトラブルが発生してから対応するため、突発的な生産停止のリスクがあります。修理コストや生産ロスが増えることがありますが、初期投資を抑えられる場合があります。
  • 自主保全 (じしゅほぜん)
    設備のオペレーター自身が日常点検や清掃、簡単な整備を行う保全活動です。設備の異常を早期に発見でき、故障や停止を未然に防ぐことができます。従業員全員で行うことで、設備への理解が深まり、信頼性向上や生産効率改善につながります。
  • 定盤 (じょうばん)
    機械加工や測定で基準面として使う平らな板のことです。高精度に研磨された鋳鉄や花崗石で作られ、加工品や測定具を正確に支持します。平面度や直角度の確認、部品の組立てや検査で基準面として広く利用されます。
  • スローアウェイチップ (すろーあうぇいちっぷ)
    切削工具の先端に取り付ける交換可能な刃先のことです。刃先が摩耗したり欠けたりした場合、工具全体を交換せずにチップだけを取り替えられます。金属加工のフライス盤や旋盤で広く使われ、生産性とコスト効率を向上させます。
  • 接触式三次元測定機 (せっしょくしきさんじげんそくていき)
    接触式三次元測定機とは、タッチプローブをワーク表面に当てて座標データを取得する測定機。高精度な寸法や形状測定が可能で、主に品質管理や検査に用いられている。非接触式に比べて測定速度は遅いが、精度と信頼性に優れている。
  • 設備稼働率 (せつびかどうりつ)
    設備が実際に稼働している時間の割合を示す指標です。計算式は「稼働時間 ÷ 計画稼働時間 × 100%」で表されます。設備の効率や生産能力を評価する際に重要な管理指標となります。
  • 栓ゲージ (せんげーじ)
    穴の内径やねじ穴の精度を確認するための測定工具です。「通りゲージ(Go)」と「止まりゲージ(No-Go)」の2種類があり、穴が規格内かどうかを簡単にチェックできます。製造現場でねじ穴や円孔の寸法管理・品質確認に広く使われます。プラグゲージの一種。
  • 旋盤 (せんばん)
    回転する主軸に被削物を取り付け、バイトと呼ばれる固定された刃物で切削加工を行う工作機械。一般的には二軸制御で円筒形の加工を行うが、NC旋盤や複合旋盤などでは多軸制御を行い複雑な形状加工を行うことも可能。
  • サーボモーター (サーボモーター)
    位置・速度・加速度を正確に制御できるモーターです。モーター本体と制御回路(ドライバ)が一体となり、目標位置に応じて回転します。ロボット、CNC工作機械、産業用自動化装置などで精密な動作制御に使われます。

  • タップ (たっぷ)
    金属や樹脂などの材料にねじ山を切る工具です。ドリルで開けた穴にねじを作ることで、ボルトやネジを締められるようにします。手動で回すハンドタップや機械で使用するマシンタップがあります。
  • 玉掛け (たまかけ)
    クレーンで荷物を吊り上げる際に、ワイヤーロープやチェーンを使って荷物を安全に取り付ける作業です。荷重のバランスや掛け方を正しく行わないと、荷物の落下や事故につながるため、資格や教育が義務付けられています。製造現場や建設現場、物流などで安全作業の基本として重要な技能です。
  • 超硬合金 (ちょうこうごうきん)
    非常に硬い金属と結合材を混ぜた工具用材料です。耐摩耗性・耐熱性が高く、金属切削や成形加工で長寿命を発揮します。硬すぎるため靭性は低く、破損防止のため適切な加工条件で使用されます。
  • 投影機 (とうえいき)
    部品の形状や寸法を拡大してスクリーンに投影し、測定や検査を行う装置です。微小な部品や複雑な形状も、拡大像で正確に寸法を確認できます。製造現場や品質管理で、精密部品の形状チェックや寸法検査に広く利用されます。
  • 特別教育 (とくべつきょういく)
    労働安全衛生法に基づき、特定の危険を伴う作業に従事する労働者に対して行う安全教育です。たとえば、クレーン運転、アーク溶接、高所作業などの作業が対象となります。作業に必要な知識や技能、安全のための注意点を習得させ、事故防止を目的としています。
  • ドリル (どりる)
    材料に穴を開けるための回転工具です。先端に刃が付いており、回転させながら材料を削り取って穴を形成します。金属、木材、プラスチックなどさまざまな素材に対応する種類があります。

  • ねじゲージ (ねじげーじ)
    ねじのピッチや山形状、ねじ穴のサイズを確認するための測定工具です。「リングゲージ」は内ねじの確認に、「プラグゲージ」は外ねじの確認に使われます。製造現場でねじの規格適合や品質管理に広く利用されます。
  • ノギス (のぎす)
    部品の外径・内径・深さなどを正確に測定する測定工具です。スライド式の目盛りで読み取る一般的な機械式のほか、デジタル式もあります。製造現場や機械加工で寸法管理や品質確認に広く使用されます。

  • ハイス鋼 (はいすこう)
    高硬度と耐熱性に優れた工具用鋼です。高速切削でも熱で軟化しにくく、切削工具(ドリル、タップ、エンドミルなど)に使われます。耐摩耗性と靭性のバランスが良く、金属加工で幅広く利用されます。
  • バックラッシュ (ばっくらっしゅ)
    歯車やねじなどの機械要素で生じる「遊び」のことです。正転から逆転に切り替えた際に、入力に対してすぐには出力が動かない隙間のことを指します。精密機械やCNC工作機械では、加工精度や位置決め精度に影響するため、最小化が重要です。
  • パスカルの定理 (ぱすかるのていり)
    密閉された液体に加えた圧力が液体全体に等しく伝わる法則です。これにより小さな力でも大きな力に変換できる油圧装置が可能になります。油圧ジャッキやプレス機械、ブレーキ装置などに応用されます。
  • ピンゲージ (ぴんげーじ)
    穴の径や深さを精密に測定するための円柱状の測定工具です。規定の寸法のピンを穴に差し込み、通るか通らないかで穴のサイズや公差を確認できます。機械加工や品質管理で、穴の寸法検査や基準測定に広く使用されます。
  • フェイスミル (ふぇいすみる)
    フライス盤で広い面を削るための切削工具です。刃が円周に並んでおり、主に平面加工や面取り加工に使用されます。工具径が大きく、高効率で材料の表面を整えることができます。正面フライスとも。
  • フライス盤 (ふらいすばん)
    切削工具を回転させ、固定された被削物を切削加工する工作機械。平面加工、溝加工、ドリル、タップ加工のような基本的な加工だけではなく、NCフライス盤とCADCAMを組み合わせることで複雑な形状加工も行うことができる。
  • ブロックゲージ (ぶろっくげーじ)
    正確な寸法を持つ金属ブロックを組み合わせて長さや厚さを測定・比較する測定工具です。複数のブロックを組み合わせることで、さまざまな寸法を精密に確認できます。機械加工や品質管理で寸法の基準や校正用として広く使用されます。
  • プラスマ溶接 (ぷらすまようせつ)
    プラズマアークを利用して金属を溶接する方法です。通常のアーク溶接より安定した高温のアークで、精密な溶接や薄板の溶接が可能です。航空機、電子機器、精密機械部品など、微細で高品質な接合が求められる分野で使用されます。
  • 平面研削盤 (へいめんけんさくばん)
    砥石を回転させ、被削物を平面加工することで、高精度な面や加工精度で加工することができる工作機械。テーブル面はマグネットになっていて、磁力で張り付け固定して加工するのが一般的であるが用途に応じてバイス等の治具を乗せることもできる。
  • ヘリサート (へりさーと)
    ねじ穴の補修や強化に使う金属製の螺旋インサートです。摩耗や破損で使えなくなったねじ穴に埋め込み、新しいねじを確実に締められるようにします。自動車部品や機械部品など、ねじ穴の耐久性向上や修理に広く利用されます。
  • ベアリング (べありんぐ)
    回転部品の摩擦を減らし、スムーズに回転させる機械部品です。軸受とも呼ばれ、ボールベアリングやローラーベアリングなどの種類があります。モーター、機械、車両など、回転運動が関わる幅広い装置に使用されます。
  • ベンダー (べんだー)
    金属板や棒材を曲げ加工する機械や装置のことです。プレスブレーキなどを使い、所定の角度や形状に正確に曲げることができます。板金加工、建材、車両部品など、さまざまな分野で使用されます。
  • ホイストクレーン (ほいすとくれーん)
    荷物を吊り上げるホイスト(巻上げ機)と走行機構を組み合わせたクレーンです。荷物を垂直方向に持ち上げ、必要に応じて水平移動も可能です。工場や倉庫、建設現場で重量物の移動や据付け作業に広く使用されます。
  • ホブ盤 (ほぶばん)
    歯車を製作する工作機械。ホブと呼ばれる刃物を取り付け、ホブと被削物を一定の回転数で回転させながら歯切り加工を行う。通常のインボリュート歯車のみならず、ホブの種類を変えることでスプラインやセレーションなどの加工も可能。
  • ボールねじ (ぼーるねじ)
    ねじ軸とナットの間にボールを介して摩擦を減らし、高精度でスムーズな直線運動を実現する機械部品です。従来のリードねじより効率が高く、バックラッシュ(遊び)が少ないのが特徴です。CNC工作機械、ロボット、精密治具など、精密な位置決めが必要な装置に広く使われます。
  • ボール盤 (ぼーるばん)
    主に穴を開けるための工作機械。その他にタップ加工、ボーリング加工、リーマ加工なども可能。小型の卓上ボール盤や、NC制御を行い自動で加工ができるボール盤もある。
  • バイス (バイス)
    加工対象の部品や材料を固定するための締具(クランプ)です。机や工作台に取り付けて使用し、ドリル加工や研削、切削などの際に材料を安定させます。片手で操作できるものから精密加工用のものまで、用途に応じてさまざまな種類があります。

  • マイクロメーター (まいくろめーたー)
    部品の外径・内径・厚さなどを高精度に測定する測定工具です。スピンドルを回して微小な厚みや直径を0.01mm単位や0.001mm単位で測定できます。精密機械加工や品質管理で寸法の確認に広く使用されます。
  • 見える化 (みえるか)
    作業状況や生産状況、問題点などを誰でも一目で分かるように可視化する手法です。グラフ、表、色分け、表示板などを使い、情報を「見える化」して管理や改善に役立てます。製造現場では、工程の進捗管理や品質管理、設備稼働状況の把握に広く活用されます。
  • メカプレス (めかぷれす)
    モーターの回転をクラッチでつなぐ事でラムを上下させ加工するプレス機。動作を早くすることができるので生産スピードを早めることができる。反面、ストローク端でしか加圧動作ができない、圧力が一定、など限定的である。

  • 焼き入れ (やきいれ)
    鋼材を高温に加熱した後に急冷して硬さを高める熱処理です。急冷により鋼の組織がマルテンサイト化し、耐摩耗性や強度が向上します。刃物、金型、軸、工具など、硬度や耐久性が求められる部品に用いられます。
  • 焼きなまし (やきなまし)
    焼きなましとは、鋼材を加熱した後、徐々に冷却して内部応力を取り除き、柔らかく加工しやすくする熱処理です。硬さを下げて靭性を向上させたり、加工変形を防ぐ効果があります。板材、棒材、部品などの成形加工前や溶接後の応力除去に用いられます。
  • 焼きならし (やきならし)
    鋼材を加熱して徐々に冷却することで内部応力を取り除き、寸法安定性や加工性を向上させる熱処理です。主に板材や棒材、溶接後の部品などで使用されます。硬さを大きく変えずに、変形やひずみを防ぐ目的で行われます。
  • 焼き戻し (やきもどし)
    焼き入れした鋼材を再度加熱して適度に冷却し、硬さと靭性のバランスを調整する熱処理です。焼き入れ後の硬すぎる状態を改善し、割れや変形を防ぎます。刃物、軸、工具など、耐摩耗性と衝撃吸収性の両立が必要な部品に用いられます。
  • 油圧プレス (ゆあつぷれす)
    油圧でラムの動作を制御するプレス機。比較的小さな動力で大きな力を生み出すことができる、加圧力、動作時間、スピードの調整が可能で様々な製品の製作に用いられている。
  • 溶射 (ようしゃ)
    金属やセラミックなどの材料を高温で溶かし、噴射して基材の表面に被膜を形成する表面処理技術です。耐摩耗性、耐食性、耐熱性の向上や寸法補正に利用されます。航空機部品、金型、機械部品など、性能向上や寿命延長が求められる部品で広く使われます。
  • 予知保全 (よちほぜん)
    設備のセンサーや運転データを分析して、故障が起こる前に異常を予測し対応する保全活動です。振動、温度、圧力、電流などのデータを監視して、異常兆候を早期に発見します。故障による生産停止を防ぎ、保全コストの削減や設備寿命の延長に役立ちます。
  • 予防保全 (よぼうほぜん)
    設備が故障する前に計画的に点検・整備を行う保全活動です。摩耗部品の交換や潤滑、清掃などを定期的に実施して、故障や停止を未然に防ぎます。生産効率の向上や修理コストの削減、設備寿命の延長に役立ちます。

  • レーザー加工機 (れーざーかこうき)
    レーザー光線を利用して材料を加工する工作機械。切断機、彫刻機、刻印(マーキング)機などがある。加工物に直接触れることなく加工が可能で、歪みや変形が少なく、複雑な加工を高精度で行うことができる。
  • ろう付け (ろうづけ)
    金属同士を融点より低い温度で溶かしたろう材(はんだやろう)を介して接合する方法です。母材自体は溶けず、ろう材が冷えて固まることで強固な接合が得られます。銅管の配管、装飾品、電子部品など、精密で強度よりも気密性や導電性が重要な用途に使われます。
  • 六四チタン (ろくよんちたん)
    チタンにアルミニウム6%、バナジウム4%を加えた合金です。軽量で高強度、耐食性や耐熱性にも優れ、航空機や医療用インプラント、スポーツ用品に使われます。加工は難しいですが、強度と耐久性のバランスが良く、高性能部品に適しています。

  • ワイヤ放電加工機 (わいやほうでんかこうき)
    真鍮などの金属でできたワイヤーに電流を流し加工物を溶融させながら加工する工作機械。高精度な加工が可能で抜き型の製作等に用いられる。焼き入れした高硬度の被削材でも加工ができる。ワイヤーカットとも呼ばれる。

英数字

  • 3DCAD (3DCAD)
    コンピュータ上で立体的なモデルを設計・作成できるCADソフトウェアです。 部品や製品の形状を三次元で表現できるため、組み立てや干渉チェックが容易になります。 設計データをもとにシミュレーションや3Dプリンターでの造形にも活用されます。
  • 3Dプリンター (3Dぷりんたー)
    デジタルデータをもとに樹脂や金属などの材料を積み重ねて立体物を造形する装置です。従来の切削加工と違い、材料を削らずに必要な部分だけを積層する「付加加工」を行います。試作品の製作や複雑形状の部品製造に広く利用されています。
  • 5S活動 (5Sかつどう)
    整理・整頓・清掃・清潔・躾(しつけ)の5つの要素で職場環境を整える活動です。作業効率の向上や安全性の確保、設備保全にも役立ちます。製造業をはじめ、幅広い職場で品質向上や無駄削減の基盤として実施されます。
  • AC8A (AC8A)
    JISで規格されたアルミニウム鋳造合金(Al-Si系)の一種です。シリコンを多く含み、鋳造性・耐摩耗性・耐食性に優れています。自動車部品(エンジン部品、シリンダーヘッドなど)や機械部品に広く利用されます。
  • AGV (AGV)
    Automated Guided Vehicleの略。自動で走行して物品や部品を搬送する無人搬送車です。磁気テープやレーザー、カメラなどで経路を認識し、指定場所まで荷物を運びます。工場や倉庫での物流効率化や省人化、自動化ラインの構築に広く利用されます。
  • APC (APC)
    Automatic Pallet Changerの略。工作機械でワーク(部品)を搭載したパレットを自動で交換する装置です。加工中に別のパレットを準備できるため、加工待ち時間を削減できます。生産効率向上や連続加工、自動化ラインでの運用に役立ちます。
  • APP (APP)
    Automatic Pallet Poolの略。複数のワークパレットを自動で管理・供給するシステムです。工作機械に対して順次パレットを供給することで、無人運転や連続加工が可能になります。生産効率の向上や段取り時間の短縮、自動化ラインの運用に役立ちます。
  • ATC (ATC)
    Automatic Tool Changerの略。工作機械で工具を自動的に交換する装置です。複数の工具をマガジンに収納し、加工プログラムに応じて必要な工具を素早く切り替えます。加工時間の短縮や生産効率向上、作業者の負担軽減に役立ちます。
  • CAE (CAE)
    コンピュータを使って製品の解析・評価を行う技術やソフトウェアです。応力解析、熱解析、流体解析などを行い、設計の安全性や性能を事前に確認できます。試作前に問題点を把握できるため、コスト削減や設計効率の向上に役立ちます。
  • CAM (CAM)
    コンピュータを使って製造工程を計画・制御する技術やソフトウェアのことです。設計データ(CADデータ)をもとに、加工経路や工具の動きを自動で生成します。NC工作機械や3Dプリンターなどの自動加工に活用され、生産効率や精度を向上させます。
  • HPM38 (HPM38)
    粉末ハイス鋼の一種で、高硬度・高靱性を兼ね備えています。耐摩耗性と耐熱性に優れ、長寿命の切削工具や金型に適しています。プラスチック成形金型、パンチ、ダイカット工具など高負荷部品に用いられます。
  • HPM7 (HPM7)
    耐摩耗性と靭性に優れた粉末ハイス鋼の一種です。高温でも硬さを維持できるため、切削工具や金型などに適しています。プラスチック射出成形金型や金型パンチ、スリッター刃などに広く使われます。
  • KPI (KPI)
    業績や目標達成度を測るための重要な指標のことです。企業や部門、プロジェクトの成果を定量的に評価するために設定されます。製造業では設備稼働率、歩留まり率、納期遵守率などが代表的なKPIです。
  • LMガイド (LMがいど)
    直線運動を高精度かつ低摩擦で行うためのガイド機構です。レールとローラーまたはボールで構成され、滑らかな直線移動と高い剛性を提供します。CNC工作機械、産業用ロボット、精密測定装置など、精密な直線運動が求められる機器に使用されます。
  • MTBF (MTBF)
    設備や部品が故障と故障の間で平均的に稼働できる時間を示す指標です。長いほど信頼性が高く、故障が少ないことを意味します。設備の保全計画や寿命予測、改善活動の評価に用いられます。
  • MTTR (MTTR)
    設備が故障してから復旧するまでにかかる平均時間を示す指標です。修理や交換作業の効率を評価するのに使われます。短いほど設備の停止時間が少なく、生産性向上につながります。
  • NAK55 (NAK55)
    JIS規格で定められた高耐食性の耐食性鋼(ステンレス鋼の一種)です。加工性と耐食性のバランスが良く、焼入れ硬化も可能です。金型、射出成形用部品、食品加工機器などに広く使われます。
  • NAK80 (NAK80)
    JIS規格で定められたプリハードン鋼(耐食性工具鋼)の一種です。 加工性・耐摩耗性・耐食性のバランスに優れ、熱処理なしでも使用可能です。 射出成形金型やダイカスト金型など、高精度で耐久性が求められる部品に用いられます。
  • S45C (S45C)
    日本のJIS規格で定められた中炭素鋼(炭素含有量約0.45%)の鋼材です。強度・靭性・加工性のバランスが良く、熱処理によってさらに硬さや耐摩耗性を向上できます。機械部品、シャフト、ボルト、金型など幅広い分野で使用されます。
  • S55C (S55C)
    JIS規格で定められた炭素含有量約0.55%の中炭素鋼です。S45Cよりも硬度や強度が高い一方で、加工性や溶接性はやや劣ります。ギア、クランクシャフト、ピン、金型部品など高強度が求められる部品に使われます。
  • SCM440 (SCM440)
    JIS規格で定められたクロム・モリブデン鋼(合金鋼)の一種です。高強度・高靱性・耐摩耗性・疲労強度に優れ、熱処理性も良好です。自動車のギア、シャフト、ボルト、航空機部品など高強度が必要な部品に用いられます。通称クロモリ。
  • SPCC (SPCC)
    JIS規格で定められた「冷間圧延鋼板」の中で一般用途向けの鋼材です。表面が滑らかで寸法精度が高く、プレス加工や曲げ加工に適しています。家電製品、車両部品、建材など幅広く利用されます。
  • SS400 (SS400)
    JIS規格で定められた一般構造用圧延鋼材で、最も広く使われる鋼材の一つです。強度や加工性に優れ、溶接もしやすいのが特徴です。建築構造物、橋梁、機械部品など幅広い用途に利用されます
  • SUS301 (SUS301)
    オーステナイト系ステンレス鋼で、SUS304よりも引張強度が高い鋼種です。加工硬化性があり、バネ性を利用した部品に適しています。バネ、クリップ、車両部品、精密機械部品などに広く使われます。
  • SUS302 (SUS302)
    オーステナイト系ステンレス鋼で、耐食性と強度のバランスに優れています。SUS304よりも炭素含有量がやや多く、引張強度と硬さが高めです。加工硬化性があり、バネ性を必要とする部品にも使用可能です。バネ、クリップ、ボルト、精密機械部品などに広く利用されます。
  • SUS303 (SUS303)
    オーステナイト系ステンレス鋼で、切削加工性を向上させるために硫黄が添加されています。耐食性や耐熱性はSUS304に近く、錆びにくい特性があります。加工が容易なため、複雑形状の部品や高精度部品に適しています。
  • SUS304 (SUS304)
    オーステナイト系ステンレス鋼の代表的な鋼種です。耐食性と耐熱性に優れ、加工性や溶接性も良好です。食器、厨房機器、建材、化学機械部品など幅広い分野で使用されます。
  • SUS305 (SUS305)
    オーステナイト系ステンレス鋼で、SUS304よりもニッケル含有量が高く、耐食性に優れています。加工硬化性があり、強度が必要な部品にも適しています。耐熱性や耐酸化性も良好で、幅広い環境で使用可能です。化学機械部品、バネ、精密機械部品、建材などに利用されます。
  • SUS309 (SUS309)
    耐熱性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼です。高温環境でも酸化や変形に強く、約1,100℃まで使用可能です。 耐食性や強度も一定程度保持されます。ボイラー部品、炉内部品、排気管、耐熱構造材などに用いられます。
  • SUS316 (SUS316)
    オーステナイト系ステンレス鋼で、モリブデンを含むため耐食性がSUS304より高い鋼種です。塩水や酸性環境でも錆びにくく、耐孔食性に優れています。加工性や溶接性も良好で、幅広い用途に対応可能です。化学プラント機器、医療機器、船舶部品、食品加工機器などに利用されます。
  • SUS403 (SUS403)
    マルテンサイト系ステンレス鋼で、耐熱性と耐摩耗性を兼ね備えた鋼種です。耐食性はSUS410よりやや低いものの、高温での強度が比較的高いです。刃物、バルブ、軸受、ポンプ部品など、耐摩耗性や耐熱性が求められる部品に適しています。熱処理により硬さを調整できるため、用途に応じた強度設計が可能です。
  • SUS410 (SUS410)
    マルテンサイト系ステンレス鋼で、高強度と耐摩耗性に優れた鋼種です。耐食性はSUS410より高く、熱処理でさらに硬さを向上させることができます。バルブ、シャフト、軸受、刃物、ボルトなど、高強度・耐摩耗性が求められる部品に適しています。磁性を持ち、機械構造部品や精密機械部品にも広く利用されます。
  • SUS410 (SUS410)
    マルテンサイト系ステンレス鋼で、硬化性と耐摩耗性に優れた鋼種です。耐食性はオーステナイト系より低いですが、強度と硬さを高める熱処理が可能です。刃物、バルブ、軸受、歯車など、耐摩耗性が求められる部品に適しています。切削工具や精密機械部品にも広く使用されます。
  • TPM (TPM)
    設備の稼働率向上と故障ゼロを目指す総合的な生産保全活動です。従業員全員が参加し、点検・清掃・改善活動を通じて設備の信頼性を高めます。生産効率向上、品質向上、コスト削減を同時に実現する手法として製造業で広く導入されています。