5軸・5面加工における段取り時間削減の切り札!「FASTMILL」
ナベヤが提供する「FASTMILL(ファストミル)」。ワークにリーマ穴やタップ穴をあけ、プルボルトで取り付けて固定する位置決め機能付き手締めクランプシステムです。
特に中型~大型ワークの5面加工における段取り時間の短縮・工程集約に大きな効果を発揮し、手締め式なので非常に簡単かつフレキシブルに扱える点が好評です。今回はこの「FASTMILL」の特徴をレビューします。
特徴
ワークの段取り時間を大幅短縮
「FASTMILL」はワークにリーマ穴やタップ穴をあけてプルボルトを取り付けた後、専用モジュールの上に載せ、スパナや六角レンチで固定することでワークをクランプ。これにより位置決めとクランプを同時に行うことが可能となっています。
ワーク交換も非常に簡単に行うことができ、繰り返し位置決め精度は10μmを実現。モジュールのサイズは標準でΦ90とΦ49.8の2タイプが用意されています。
高精度・高剛性モジュールによる位置決め締結
「FASTMILL」では、ワークに取り付けたプルボルトをプレート側の3方向からクランプする機構を有したモジュールと締結、引き込むことで固定します。クランプ力は15kNとなっており、3方向からクランプされたプルボルトは安定かつ強力にワークを保持します。
工程集約に貢献
「FASTMILL」はワークの下面でクランプを行います。そのため治具干渉を気にすることなく、1回の段取りでワークの上面および4方向からの5面加工を行うことが可能となっています。
こうした特徴から、「FASTMILL」は特に中型~大型ワークにおける段取り時間の短縮・工程集約を得意としており、5軸加工機や横形マシニングセンタ、門型マシニングセンタや中ぐり盤などの多面加工で大きな効果を発揮します。すでに5軸マシニングセンタや横形マシニングセンタにおける段取り時間を50%~最大90%削減したという事例もあり、「FASTMILL」の活用によって大幅な工程集約が実現できます。
PRポイント
豊富な取り付けオプション
「FASTMILL」には非常に豊富なオプションパーツが用意されています。
背の高いワークのビビリ止めや背の低いワークの嵩上げモジュールなど、ワーク形状に応じた様々なオプションが用意されています。これらのオプションを活用することで、イケールの代わりとしても使うことができます。
専用モジュールとプルボルトの組み合わせによる優れた位置決め性能と大きなクランプ力、そして手締めならではのフレキシブルさによって5面・5軸加工を強力に支援する「FASTMILL」。段取り時間削減の切り札となる本ツール、まだお使いでない方はぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。