ロックバルブで安心安全な高速複合加工を実現!シリンダ内蔵高速パワーチャック「HRS08」

北川鉄工所が提供するシリンダ内蔵高速パワーチャック「HRS08」。マシニングセンタベースの複合加工機に最適なシリンダ内蔵の高速回転薄型チャックです。

マシニングセンタ系複合加工機の旋削加工では必要にして充分な3000min-1の高速回転に対応しながら、把握精度は0.01mm T.I.R. 以下という高精度を実現。さらに薄型ボディにより広い加工エリアが確保できます。今回は同社の次世代商品となる「HRS08」をレビューしていきます。

特徴

内蔵シリンダで汎用性向上

「HRS08」は工作機械側のロータリージョイントで駆動するシリンダを内蔵しています。

マシニングセンタベースの複合加工機でチャックを使う場合、通常は機械側をシリンダ仕様にする必要があります。しかし機械をシリンダ仕様にした場合、チャックではなく治具を使用したい場合でも後からロータリージョイント仕様へ改造することが困難なため、チャック専用機として使用するケースが多く見られます。

しかし「HRS08」はシリンダ内蔵タイプのため、ロータリージョイント仕様の工作機械でもチャックに内蔵のシリンダで駆動します。必要に応じて本機を取り外し、治具に乗せ換えて加工が可能です。

緊急時にも安心の内蔵ロックバルブ

「HRS08」には内圧を保持するロックバルブが内蔵されているため、停電などの緊急時にも把握力を保持できるのが大きな特徴です。

これまでもシリンダ内蔵チャックはラインナップにありましたが、ロックバルブが内蔵されているものは無く、停電が起こった際には把握力が落ちてワークを離してしまう危険性がありました。

「HRS08」はチャック内にロックバルブが内蔵されているので、停電などの不測の事態が起こっても把握力をしっかり保持。高速回転の加工でも安全に使うことができます。

高い把握精度とTナットプラス使用可能

「HRS08」は同社製標準チャック「BRシリーズ」の技術を横展開しているため、ジョー成形後の把握精度0.01mm以下という高い把握精度を実現。ジョーの浮き上がりも小さく、安定した加工が行えます。

また、オプションの特殊Tナット「Tnut-Plus(Tナット-プラス)」も使用できるため、ジョーを脱着したときの再現精度も0.01mmT.I.R.以下。ジョー成形直後の把握精度を維持します。

PRポイント

工作機械メーカーとのコラボも進行中

「HRS08」の活用例として、ブラザー工業製の小型複合加工機「SPEEDIO M200Xd1/M300Xd1」とのコラボレーションが進んでいます。機械側をロータリージョイント仕様にし、「HRS08」に油圧を供給することで使用が可能です。機械側の旋削主軸の高速回転にも十分対応します。

マシニングセンタベースの複合加工機に最適な、シリンダ内蔵高速パワーチャック「HRS08」。ロックバルブ内蔵で万一の際も安心です。是非チェックしてみてください。