名機の系譜を受け継ぎ、さらに進化し続ける5軸MC「MAM-72シリーズ」

松浦機械製作所が提供する「MAM-72シリーズ」。「5軸+マルチパレット」による多品種少量生産と夜間週末無人運転を可能にする多彩なオプションで「簡単」「自動化」「無人化」のニーズに応える、同社のベストセラーシリーズの進化モデルです。

名機の系譜を受け継ぎ、さらに進化し続ける5軸マシニングセンタ「MAM72シリーズ」。今回はその特徴をレビューします。

特徴

枚数選択が可能なマルチパレット

「MAM-72シリーズ」はワークの種類や大きさに応じたフレキシブルなパレット枚数が選択可能。変種変量生産に最適です。

治具を乗せ換えることなく、必要な時に必要な数量の加工が可能です。加工したいものを必要な分だけ、臨機応変なオーダー対応が可能です。

加工中にほかの加工品の段取りを行うことで効率的な作業が可能になるので、段取り時間の削減により機械稼働率が大幅にアップします。

専用主軸で高剛性・高精度で安定したパフォーマンス

主軸は「MAXIA BT40 スピンドル」を搭載しており、アルミの高速切削から難削材までオールラウンドに対応できます。

回転軸には「DDモータ(ダイレクトドライブモータ)」を採用。回転速度は50min-1、100min-1(B/C軸)で、高速と高精度を両立させながら加工時間を短縮します。

割り出し時間の短縮には、回転軸・傾斜軸のクランプ・アンクランプ時間の短縮が最も重要になります。ここで活躍する独自の「DCS機能(Dynamic Clamp System)」は、DDモータへの負荷値を監視し、一定の負荷範囲ではアンクランプで加工、負荷が設定値を超えた時にのみクランプして加工を行う世界初の画期的なシステムとなっています。

クランプの自動ON/OFF機能により、不要なクランプ時間を削減でき、加工時間の大幅な短縮を実現します。

オプションでテールストックを追加すると、テールストックベースやワーク長に応じ、手動で取り付け位置の変更が可能になります。

高精度を維持する様々な補正機能

主軸・ボールねじ・ベッド・コラムなどのマシン主要部の温度を監視・自動計算してNC装置側にフィードバックし、自動で補正を行う「熱変位補正機能」を標準搭載しています。

また、5軸誤差計測・補正オプションの「eZ-5」は、タッチブローブと校正球を使い、5軸加工機に欠かすことのできない幾何誤差補正をわずか3分で計測、補正を行います。素早く、簡単な操作で高精度な加工を維持します。

直感的な操作性「MIOS 4.0」

NC装置のユーザーインターフェースも10年ぶりに刷新されています。その名も新オペレーティングシステム「MIOS 4.0」。オペレーターのスキルに依存しない直感的な操作性を実現しました。作業工程を意識した画面レイアウト、画面サイズのアップによる視認性の向上、機械状況や運転状況が一目で確認できるなど機能面も充実。安全安心で確実な無人運転を可能にしてくれます。

画面上には加工スケジュールの進捗状況や現在運転しているプログラムの加工状況がまとめて表示されます。異常があれば1アクションで作業者の対応が必要な画面に切り替えられるなど、誰でも簡単に作業することができるようになっています。

また、工具管理画面では工具寿命管理機能を標準搭載しています。工具リストを作成することで、特定条件での工具検索や絞り込みが可能です。

PRポイント

機械のダウンタイムを削減

スムーズな切屑処理やメンテナンス性の向上により、機械のダウンタイムを削減し、長時間の安定稼働を実現しています。さらに、切屑を洗い出すチップフラッシュを標準搭載。さらに大量の切屑を効率良く排出できるスパイラルチップコンベア、リフトアップコンベアもオプションで準備されており、これらを併用することで長時間運転にも対応可能です。

「簡単」「自動化」「無人化」のニーズに応えるべく改良を重ねてきたマツウラの「MAM-72シリーズ」。長時間の無人化実現により、人手不足が深刻な製造現場で大いに活躍が見込めます。ぜひチェックしてみてください。