使いやすさと自動化機能はそのままに、対応ワークサイズを拡大!「MX-420」

松浦機械製作所が提供する「MX-420」。「安心」「簡単」「手軽」に無人化でき、夜間・休日も無人運転で生産性アップが図れる5軸制御立形マシニングセンタです。前身となる「MX-330」の使いやすさと自動化機能をそのままに、より大きなワークサイズを扱うことができるモデルとなっています。

「MX」シリーズの高い操作性と加工能力、そしてコストパフォーマンスを継承しつつ、フロアパレットシステム「PC10(10面パレットチェンジャ)」を標準で搭載。長時間の無人運転や変種変量生産に最適な「MX-420」の特徴をレビューします。

特徴

シンプルオートメーション

フロアパレットシステム「PC10」と90本工具マガジン(オプション)の選択で、省スペース・手軽な自動化システムが構築できます。人手不足でも生産性を向上し、長時間無人運転の実現が可能となります。

項目ATCAPC
パレット数パレットタイプ
仕様標準:30本
(ドラムマガジン)
オプション:60本
(チェーンマガジン)
オプション:90本
(チェーンマガジン)
10枚(フロアパレットシステム)CAPTO C6

段取り台は回転式となっており、画像のB位置に回転機構を設置。90度ごとの段取りが可能となり、段取り効率が大幅に向上します。

他にも「ロボットインターフェース」といったロボットシステムとの組み合わせによる自動化や、オペレータードアを自動で開閉する「OPオートドア」、パレットスルー方式の治具用圧力ポートの設置によるロボットを利用したワーク自動搬送システムへの対応など、様々な自動化オプションを用意しているのが大きな特徴となっています。

専用主軸とテーブルが安定のパフォーマンスを発揮

主軸は「MAXIA BT40 スピンドル」を搭載。アルミの高速切削から難削材までオールラウンドに対応します。さらに専用設計の4/5軸テーブルは主軸ヘッドの干渉が少なく、ワークへの接近性が優れているためフルストロークで使用可能です。

4/5軸の早送り速度は20/40min-1(従来は17/33min-1)に高速化。アップグレードにより割出・同時5軸それぞれの加工能力が向上し、従来比△7%のサイクルタイム短縮を実現しています。

高精度を維持する様々な補正機能

主軸・ボールねじ・ベッド・コラムなどマシン主要部の温度を監視・自動計算してNC装置へフィードバックし、自動補正を行う「熱変位補正機能」が搭載可能です。

また、5軸誤差計測・補正オプションの「eZ-5」は、タッチブローブと校正球を使い、5軸加工機に欠かすことのできない幾何誤差補正をわずか3分で計測、補正を行います。素早く、簡単な操作で高精度な加工を維持します。

大きなワークサイズにも対応

前身機種「MX-330」との大きな違いであり、かつ「MX-420」の最大の特徴とも言えるのが、大きいサイズのワークに対応していることです。

「MX-330」の最大ワークサイズは径330mm、高さ300mmでしたが、「MX-420」の最大ワークサイズは、ビュレット形状の径420mm、高さ300mmとなります。最大積載質量は変わりませんが、80kgまで対応しています。

フロアからパレット上面までの高さは1,020mm、機械前面からパレット中心までは385mm、フロントドア開口幅は650mmと、最大ワーク径420mmに対し大きな開口幅を確保しています。

従来までは扱えなかった大径のワークやイケールを使った多数個取りなどにも対応でき、加工の幅が大きく広がります。

PRポイント

安心でスムーズな切屑処理

傾斜角度を大きく付けたテレスコカバー、そして切屑を洗い出すチップラッシュの組み合わせが機内での切屑堆積を無くしてくれます。オプションの「スパイラルチップコンベア」や「リフトアップコンベア」を併用することで、長時間運転にも対応します。

部品や構造体を共通化し、徹底した合理化設計で優れたコストパフォーマンスを実現したマツウラの「MX-420」。5軸加工機を活用した自動化・無人化にこれから取り組もうとお考えの方に是非チェックしていただきたい1台です。