エントリーモデルの非接触ツールプリセッタ「STP ESSENTIA」
ツールプリセッタは、工作機械の外で「工具径」「工具長」を前もって測定する工具用の測定機です。
ツールプリセッタで得られた測定値は、次に加工するワークの補正値として使用することができます。つまり、次の加工に必要な工具径や工具長などの情報を事前に外段取りしておくことで、工作機械の稼働率アップが図れるというわけです。
今回は「キカイカタログ」の運営元であるテクトレージのショールームに展示している大昭和精機製ツールプリセッタ「STP ESSENTIA(エッセンティア)」について、その機能や特徴をレビューしていきます。
特徴
自動計測・多彩な測定機能
「STP ESSENTIA」は、高性能CCDカメラによる非接触測定が可能です。刃具に応じたさまざまな測定パターンが登録されているため、簡単に測定が行えます。
さまざまな工具測定が可能
フェイスミルのような多刃の工具でも、各刃先の振れを測定してグラフ表示することができます。
非接触測定だから工具の刃先も安心
高精度CCDカメラと画像処理方式による非接触測定のため、CBNやダイヤモンドなどの高価な工具や、小径工具、微細工具でも刃先を傷めず安心して測定できます。
また、フロントライトと拡大機能によって、刃先の摩耗やチッピングも簡単に目視で確認することができます。
PRポイント
最少測定単位0.001mm
「STP ESSENTIA」は、ハイデンハイン社製の光学スケールを採用しています。また、ベースとコラムには周辺温度の変化が伝わりにくい鋳鉄を採用しているため、安定した測定精度が得られます。
クイック移動機構
ボタンを押しながらハンドルを握ることで、素早く軸移動が行えます。X軸、Z軸の単独移動はもちろん、2軸同時の移動も可能。素早く測定対象物にアクセスできます。
スピンドルブレーキ
任意の位置でスピンドルの回転を固定することができます。インサートの交換やボーリングヘッドの径調整などに便利です。ただし、コレットチャック等の締め付けには使用できません。
正確な補正値の把握や工作機械の稼働率向上だけでなく、刃先の状態を定期的にチェックすることで不良品の発生を未然に防ぐことができるツールプリセッタ。まだ活用していない方は、この機械にぜひご検討してみてはいかがでしょうか。
なお、「STP ESSENTIA」は同社が提供する製造情報管理システム「Factory Manager」にも対応しています。「STP ESSENTIA」と「Factory Manager」の連携による製造情報管理のDX化については、以下のリンクよりご覧ください。
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