刃先の振れを”ゼロ”フィット!「ゼロフィットホルダ」
日研工作所が提供する「ゼロフィットホルダ」。刃先の振れを調整することができるツーリングです。
ゼロフィットの効果により加工面の面粗度・穴寸法精度・刃物寿命の向上と様々なメリットをもたらす「ゼロフィットホルダ」を今回はレビューします。
特徴
刃先の振れを正確・迅速・簡単に「ゼロフィット」
機械主軸は2年から3年使用すると、経年劣化によって振れ精度が低下します。
そこで「ゼロフィットホルダ」の出番です。例えば、機械主軸の振れが100mm先端で0.01~0.04mmの振れが発生している場合、機械主軸側と刃物の中間に位置する「ゼロフィットホルダ」で機械主軸と刃物の振れをそれぞれ調整することで、振れ精度を0.001~0.002mmに修正することができます。
「ゼロフィット方式」により、誰でも簡単に振れ調整
①二つのロックボルトを緩めて、アジャストカムをフリーな位置にします。
②刃先にダイヤルゲージを当て、工具ホルダを回転させ、ダイヤルゲージの振れが最大の位置で止めます。
③カムリングを回転させ、ダイヤルゲージの振れが最大の位置にカムを合わせます(カムリングを回転させてもバランスに影響はありません)。
④レンチでカムリングを時計方向に回し、ダイヤルゲージの振れの最大値と最小値の中間の位置に調整します。
⑤工具ホルダを回し、振れ精度が調整できたかを確認します(振れ精度が調整できていない場合は、②からやり直します)。振れ精度が調整できたことを確認し、2つのロックボルトを諦めます。
⑥最後に再度、振れ精度を確認します。
PRポイント
「ゼロフィット」で得られる数々のメリット
穴寸法精度アップ:加工径のバラつきが小さくなり、穴径の拡大が抑えられます。
面粗度アップ:加工面の面粗度が大幅に向上します。
刃物寿命アップ:下のグラフは、振れ精度と刃物寿命の関係を表したグラフです。振れ精度が21μmから3μmになると、刃物寿命は約5倍に向上します。
「ゼロフィットホルダ」は、他の類似製品に比べ調整範囲が大きく、簡単・迅速・確実に調整可能な機構を有しています。刃先の振れを抑えることで加工精度や刃物寿命の向上をそれぞれ実現する「ゼロフィットホルダ」。まだお使いでない方はぜひ一度チェックしてみてください。