立形複合研削盤の新スタンダード!「CVGシリーズ」

太陽工機が提供する立形複合研削盤「CVGシリーズ」。同じ立形複合研削盤である「Vertical Mateシリーズ」が標準的な仕様だとすると、本シリーズはユーザーニーズに基づくカスタマイズを前提とした機種になっています。

加工精度は同等でありながら、「Vertical Mateシリーズ」でカバーしきれない要求をカスタマイズによって応える立形複合研削盤、「CVGシリーズ」を今回はレビューします。

特徴

豊富なラインナップ

「CVGシリーズ」は内研砥石軸と外研砥石軸を搭載したタレット型砥石台を標準装備。汎用性・生産性に優れた機種となっています。

ラインナップは3機種。対象となるワークサイズによって「CVG-6」「CVG-9」「CVG-13」からベストな機種を選択できます。

 研削できる穴径研削できる外径研削できる長さ主軸の振り
CVG-6φ50~φ600mm~φ600mm最大500mmφ650mm
CVG-9φ50~φ900mm~φ900mm最大600mmφ950mm
CVG-13φ50~φ1300mm~φ1300mm最大600mmφ1350mm

複合加工によるプロセスイノベーション

「CVGシリーズ」は内径スピンドル・外径スピンドルが標準装備されているので複数の工程をワンチャッキングで加工できます。工程集約による段取り回数の削減とリードタイム短縮、さらに機械の待ち時間の解消や治具製作費の低減によるコストダウン、これらすべてが可能となります。

さらに、内径・外径・端面などの各研削工程を集約することで、ベテラン作業者による芯出し精度に依存しない高精度な同軸度・直角度を安定して得ることができます。

APCシステムにも対応

「CVGシリーズ」には「APC(オートパレットチェンジ)システム」が標準オプションとして準備されています。APCシステムによってワーク加工中に外段取りを行うことができ、加工が完了したらパレットごとワークを交換できます。

機械側面に「APCシステム」を配置する構造を採用。機械前面に作業エリアを集約することで省スペースかつ高い作業性を確保しています。

「APCシステム」では、パレットの交換精度にズレが生じてしまうと、ワークの研削時の取り代を多く設定する必要が出てしまいます。本システムでは外段取りで芯出ししたパレット上のワークを高精度に主軸まで搬送するため、位置決め精度の高い設計が行われています。

ワーク主軸のDDモータ化で任意形状を研削

ワーク主軸はオプションで「DD(ダイレクトドライブ)モータ仕様」に変更することができます。「DDモータ」により高精度かつ高速の割り出しが可能になり、カムやビックカップリングなどの任意形状の研削加工を実現します。さらに「DDモータ」には駆動部に摩耗系部品がないため、メンテナンスレスの効果も同時に得ることができます。

PRポイント

多種多彩なオプションでユーザーライクにカスタマイズ

「CVGシリーズ」では以下のオプションが搭載でき、ユーザーライクなカスタマイズが可能です。

スケールフィードバック:X軸に磁気式のスケールを搭載することで、フィードバック制御による高精度加工が実現できます。スケールフィードバックをZ軸に搭載することも可能です。

丸型永電磁チャック:スイッチ操作でワークの着脱を簡易化できる丸型永電磁チャックが搭載可能です。作業の効率化によって負荷が軽減されるだけでなく、着脱時のみ瞬間的に通電を行うことから省エネ効果も高いのが特徴です。通電発熱による熱変位がないため、加工精度の向上にも寄与します。

自動計測装置(AMS):作業者の手による寸法測定は熟練の技術が必要です。さらに大型ワークや深穴ワークなどは専用の測定器具が必要になる場合もあります。安定した測定値が得られる「自動計測装置」は、信頼性の高い測定データが得られるだけでなく、生産の効率化にも役立ちます。

妥協しない製品開発によって「高い精度」「高い信頼性」「高い汎用性」を実現する立形複合研削盤「CVGシリーズ」。研削工程における大幅な生産性向上を約束してくれる1台です。ぜひ同社にて実機をご覧になってください。