BRチャックのジョーが自動交換可能に!「BR-AJC」

北川鉄工所が提供する自動ジョー交換システム「BR-AJC」。同社の次世代標準チャック「BRシリーズ」のジョーを自動交換するボルト焼結タイプのAJC(オートジョーチェンジチャック)です。旋盤がチャックを割り出し、ロボットがジョーを1個ずつ自動で交換する自動化システムとなっています。

2023年に開催された国内最大級の工作機械見本市「メカトロテックジャパン2023」で参考出品され、非常に注目を集めた本システム。イニシャル・ランニングコストを低減しながら、高精度なジョー交換を実現する「BR-AJC」の概要を今回はレビューします。

特徴

自動化しながら把握精度はしっかり維持

ワークが変われば、チャックやジョーを動かしたり交換する必要性が出てきます。手動で行えば着脱した際に取り付け位置の精度がブレる可能性がありますが、「BR-AJC」はジョーを着脱しても把握精度は0.01mm T.I.R.以下という非常に高精度な仕様となっています。

本体とジョーは「BRチャック」がそのまま使用可能。事前準備としては「Tナットを専用Tナット(BR-AJC-M)に交換してクイックジョーチェンジチャックにアップグレードする」「ロボットアームの先端に取り付けるエンドエフェクタを用意する」の2点です。ジョーを脱着しても把握精度は0.01mm T.I.R.以下なので、ジョーの再成形は不要です(ただし12インチのみ把握精度は0.015mm T.I.R.となります)。ジョー交換後の再成形が不要のため、段取り時間を大幅に短縮することができます。

【BR-AJCで事前に準備するもの】

●「BRチャック」本体

●「BR-AJC-M」(AJC用専用Tナット)

●「エンドエフェクタ」(ロボットアームの先端に取り付け)

なお、専用Tナット(BR-AJC-M)は「BR-AJC」用ではありますが、通常の「BRチャック」でも使用可能です。Tナットの外側に位置決め用のナットが付いており、セレーションを脱着した時の取り付け間違いを防止するというメリットがあります。1日に何回もジョーを付け替えるユーザーに対して非常に有効です。

イニシャル・ランニングコスト大幅削減

AJCそのものはこれまでも「面板交換式」「ジョーセット交換式」「トップジョー交換式」など複数存在していましたが、コスト面が課題となっていました。しかし「BR-AJC」のチャック本体は「BRチャック」をそのまま使用できるので導入コストが抑えられます。既存機に「BRチャック」が取り付けられている場合、ロボットを後付けすることで「BR-AJC」として運用できるのもメリットです。

PRポイント

ジョー交換からはじめる生産現場の自動化を支援

「BR-AJC」は標準品である「BRチャック」のチャック本体とジョーをそのまま使用できるため、追加投資も少額です。交換ジョーはエンドエフェクタで搬送してマスタージョーに挿入しますが、揺動機構によって位置が多少ずれてもジョーの挿入ができます。この仕組みがジョーによって異なるセレーション位置でもロボットによる自動化を可能としています。

「BR-AJC」ではこれらの特徴によって、多品種生産への対応・省人化によるコスト削減・夜間稼働といった生産現場の自動化を実現します。

試作加工や多品種少量生産などを行う際、様々な形に合わせたジョーを持ち合わせる必要があり、ジョー脱着の頻度も必然的に増加します。そこで、繰り返しのジョー脱着においても高い把握精度が維持できる「BR-AJC」が大いに活躍します。「BRチャック」の活用方法をさらにアップグレードしてくれる「BR-AJC」、ぜひチェックしてみてください。