誰でも簡単に高精度なチャッキングを!「ハイドロチャック」

大昭和精機が提供する「ハイドロチャック」。油圧の力で工具を強力かつ高精度にチャッキングするツールホルダです。繰り返し精度が安定しており、かつ誰でも簡単に、安定した精度で工具の取り付けが行える高い利便性が非常に好評です。

旋盤・自動旋盤向けとマシニングセンタ向けに大きく2つのラインナップで展開している「ハイドロチャック」。今回はその特徴をレビューします。

特徴

レンチ1本で高精度チャッキング
「ハイドロチャック」は、油圧によるチャック内径部の弾性変形により、強い把持力と高い振れ精度を実現しています。取り付けの際は六角レンチでクランプスクリューを締め付けるだけ!誰でも簡単に高精度な工具取り付け作業が行えます。

クランプスクリューの底当たりしたところが締付け完了位置になるため、これ以上回らないというところまで締めれば締付け完了です。そのため、締付けトルクによる管理も必要ありません。

「ハイドロチャック」は、コレットチャックと違って口元にスリ割りがないため、切り粉やスラッジ、クーラントなどが逆流してもホルダ内部に侵入しづらく、メンテナンスがしやすいのも特徴です。特にセラミックスやアルミの細かい切り粉、鋳物の加工などでは刃物交換が楽に行えます。

高精度と高剛性を可能にしたダブルの油圧チャンバー
「ハイドロチャック」は、2か所の油圧チャンバーによって刃具を強固に把握します。同社が長年培った精密加工技術によって、安定した振れ精度を実現しています。

また、油圧チャンバーからの突き出しを極限まで短くすることで、加工中における工具のたわみをしっかり抑えることが可能になっています。

PRポイント

振れ精度3ミクロン以内の高精度チャック
振れ精度は、内径の4倍先で3ミクロン以内、心ズレ精度1.5ミクロン以内に収まります。工具を何回付け替えても、内径の4倍先で±1ミクロン以内と、初めの数値とほとんど変わらない精度で締付けが行えます。リーマやロングドリルなどの突き出し長さが必要なもの、エンドミルの側面切削などに向いています。

専用のグリップバーで寿命を判断
「ハイドロチャック」の寿命は通常だと数年単位になりますが、油圧が効きづらくなった場合はオーバーホールが必要になります。とは言っても、把握力そのものはなかなか見た目では判断しにくいため、把握力確認用のグリップバーが販売されています。

グリップバーを手で絞めつけた後、手の力で工具が抜けてしまうようだと、加工中に工具に負荷が掛かった際、工具が抜ける可能性があります。オーバーホールするタイミングを測るツールとして、グリップバーを効果的に利用することをおすすめします。

取り付けた際の繰り返しの振れ精度を一番に考えて設計・製造を行っているBIG DAISHOWAの「ハイドロチャック」。レンチ1本で取り付け可能な手軽さを兼ね揃えた非常に利便性の高いツールホルダです。