大型造形・大量生産・高速出力をシンプルな操作性で実現する3Dプリンタ「LC Magna」

英Photocentric社製の「LC Magna」。「DLP方式(Digital Light Processing)」を採用した光造形3Dプリンタで、タンク内に貯めた液体状の光硬化性樹脂に紫外線を照射し、樹脂を固めていくことで造形を行います。

3Dプリンタには様々な造形方式が存在しますが、今回は光造形方式(DLP方式)における様々なメリットが詰め込まれた「LC Magna」をレビューします。

特徴

高精度な製品を高速に造形
「DLP方式」は、造形する面に対して紫外線を照射し、液体状の樹脂をUV照射で固めて造形します。「点」ではなく「面」で造形していくため微細形状が表現でき、滑らかな製品面を形成できる点が特徴です。

「LC Magna」は「DLP方式」の特性を活かした高速かつ高精度な造形により、従来の3Dプリンタと比べて製品形状を綺麗に仕上げることができます。小物から大型サイズまで造形でき、さらに同時に複数の造形も可能なため大量生産にも対応します。こうした特性から、「LC Magna」は歯科医療や工業製品など幅広い分野や用途で普及が進んでいます。

造形後の後工程もセットで用意
「LC Magna」には、洗浄装置「Air Wash L」と硬化装置「Cure L2」がセットになっています。洗浄装置で余分な樹脂を効率よく除去し、硬化装置で造形物を強化することで、より高い品質を実現します。

デザイン3Dプリント洗 浄硬 化
Photocentric StudioLC MagnaAir Wash LCure L2








専用ソフトウェアで造形データを作成します。準備や設定がシンプルで操作性が高い3Dプリンタです。専用の洗浄装置で、印刷後の余分な樹脂を除去します。2次硬化による仕上げで、材料特性を最大限引き出します。

PRポイント

大きな造形エリアで大量生産を実現
「LC Magna」の造形エリアは510×280×350mmと広範囲。大型サイズの造形や一度に複数個を造形する大量生産に適しています。

速い造形速度
1時間あたり最大16mmの高さまでの造形が可能です。造形速度が速く、高い生産性が見込めます。

低ランニングコスト
安価な樹脂材料と交換頻度の少ない消耗品により、ランニングコストを最小限に抑えることができます。これまでの射出成形と比較して、コスト面でも優れています

専用樹脂クリーナーを用意
洗浄の際は専用の樹脂クリーナーを用意。光造形の洗浄において使用されるケースの多い「IPA(イソプロピルアルコール)」に比べて洗浄性能が高く、かつ不燃性のため安全に使用できます。

民生品の量産製造でもいよいよ本格的に使われ始めている3Dプリンタ。中でも高精度な製品を大量生産できる「DLP方式」を採用した「LC Magna」は、これまでの3Dプリンタのイメージを大きく超えて活躍してくれる1台と言えそうです。

また、「キカイカタログ」運営元であるテクトレージのショールームでも、「LC Magna」の実機をご覧いただけます