【中小企業GOTCHA】大分県・有限会社中村設備工業

ものづくり大国と呼ばれた日本の土台として、今も高い競争力を持っている工作機械産業。

「VIDEFIT(ビデフィット)」は、そんな工作機械産業を中心に、製造業界に関連したあらゆるコンテンツが集まる動画ポータルサイトとして誕生しました。

今回は、動画ポータルサイト「VIDEFIT」から学生や若者が本当に知りたい企業のリアルを直撃取材し、
中小企業と若者・若者のマッチングを応援するプロジェクト【中小企業GOTCHA】の取材記事をご紹介します。

取材先は、有限会社中村設備工業。今回は代表取締役社長・田口さん、工場長・森田さん、第一工場・中村さん、第三工場・髙木さんのインタビューをお届けします。

大分大学経済学部社会イノベーション学科の学生が取材を担当し、有限会社中村設備工業の魅力を余すことなく引き出しています!(取材は2023年)

有限会社中村設備工業の会社概要

社名:有限会社中村設備工業

所在地:大分県大分市原川1丁目1-16

企業ホームページ:https://nakamurasetubi.co.jp/

有限会社中村設備工業は、大きな棒状の鉄や厚みのある鉄板を曲げて形状を作り出す、「曲げ加工」という専門技術を本業としている企業です。


「ハーモニーランドのジェットコースター用レール」や「ガレリア竹町アーケードの天井アーチ」、「工場の煙突」などといった様々な建造物で、曲げ技術が用いられています。グッドデザイン賞を受賞した線路敷、ボードウォーク広場の整備にも携わっており、地域づくりに貢献しています。

加えて、曲げ技術をより身近に感じてもらうために、曲げ加工を施したベンチや傘立てなど、曲げインテリアの制作も行っています。

代表取締役社長・田口さん、工場長・森田さん|インタビュー内容

――製造業の現状と課題は?

学生:はじめに、田口社長へ質問です。製造業の現状と課題について教えてください。

田口社長:物価の上昇により購買力が減少しているということと、海外の経済の減速。これはもう間違いないです。

それと輸出の悪化。すべてコロナ禍で経済活動が停止している。正常化していないことが大きな要因になっているということです。

今は少し緩やかになってきていますが、まだまだ時間はかかると思います。うちの会社も、日本経済も含めて、世界的にも回復のペースが緩やかに進んでいるんじゃないかなという、そういう兆しも出ているような気がします。

――それらの課題への取り組みは?

学生:それらの課題に向けて取り組んでいられることはありますか。

田口社長:うちの会社は何年も前から取り組んでいることなんですが、働き方改革ですね。皆さんお聞きになったと思いますけれど、働く人の立場を考えていろんな形をとっているということ。

2つ目は、福利厚生の充実です。働く人のため、そして会社のためにも色んなことを取り入れて働きやすい職場づくりを心がけています。

そして一番大事なところは、スピーディーかつ正確な製品づくりです。早くていいものを作るコンセプトに従って、みんな良い製品を作ってくれています。

――曲げ技術の強みは?

学生:続いて森田工場長に質問ですが、御社の曲げ技術の強みを教えてください。

森田さん:長年の経験と技術、工夫です。

――技術力のために心がけていることは?

学生:技術力を維持向上するために心がけていることはありますか。

森田さん:技術者の育成に努め、確実にお客様の希望に応えることです。

――曲げインテリア製作の経緯は?

学生:「曲げインテリア」はどういった経緯で制作を始められたのですか。

田口社長:(普段作っている)タンクとかレールは大きなものしかありません。今はキャンプもすごく賑わっている中で、小物の需要の声をお客さんから聞いていました。「こういうものできますか」とか「こういうことできないんですか」、と。

「それを形にしてみましょう」と、始まったのがコロナ禍の時期です。
ちょっとしたティッシュ入れから始まって色々なものができるようになりました。身近で、みんなが手に取って見られるようなものを作ってみましょうということで、取り組んでいたらとても面白いものができました。

――地域との関係は?

学生:御社と地域の関係について教えてください。

田口社長:「ガレリア竹町」のアーケードがわかりやすいところですね。

最近の身近なところでは「茅の輪フレームは、オレたちがつくる。」です。輪に草を巻いてくぐったら願い事が叶いますよってやつですね。多分、日本全国の行事なんですが、この輪は雨が降ったら丸くなってくたびれてしまう。

それで何かいい方法ないかということで、3年前からこの輪に草をちゃんと絡めて得意な曲げ加工でつくりました。1カ月飾ってもきちんと丸い茅の輪のフレームを保っています。

各企業や会社だけではなく、最近は地域のいろいろなところで密着できるようになってきています。

――今後の展望は?

学生:御社の今後の展望を教えてください。

田口社長:やっと暗いトンネルから抜け出たような。そして一筋の光が、やっと明るい光が見えてきているような感覚です。

「後ろを向かない、立ち止まらない。」これはいつも私が言ってますけど、大分大学の学生から学んだことなんです。学生たちのその言葉を力に、この3年間をなんとか生き抜いてきました。

まだまだ長くて大きいものを曲げたい。その要望がなかなか叶わなかったんですけど、来月(機械を)発注します。特注で、(2023年の)11月に新しいロールの機械が来るようになっています。

コロナ禍にも負けず、これからも今まで以上に工場長と一緒に、社員たちと一緒に、新しい機械を入れて切り開いていこうかなと。未来に向かって頑張っていこうと思っています。

学生:田口社長、森田工場長、本日は貴重なお話をありがとうございました。

第一工場・中村さん|インタビュー内容

――入社を決めた理由は?

学生:入社を決めた理由を教えてください。

中村さん:一番は地元である大分に貢献しながら働きたいということで、中村設備工業に就職させていただきました。

――入社前後での会社へのイメージの変化は?

学生:入社する前と後で会社に対するイメージの変化はありますか。

中村さん:現場(屋外)の肉体労働という仕事は、大変で疲れそうだなと思ったんですけど、休憩をこまめにとっているので、思っていたよりきつくなくて。

「皆ちゃんと休憩取ったか~」なんて気遣いもあるので、すごい親切にしてくれていいとこだなって思っています。

――御社の魅力は?

学生:御社の魅力を教えてください。

中村さん:社員のみんながすごく親切で、何事にも声がけをしてくれるので、そういったところが一番良いところだと思います。

――入社後に成長を感じるところは?

学生:働き始めてから、自分が成長したと思うことはありますか。

中村さん:先を見据えて、何をするのかをしっかりと順序立てて考えることをしないといけないというのを学んで、今実践しているところです。

学生:中村さん、ありがとうございました。

第三工場・髙木さん|インタビュー内容

――社内の雰囲気は?

学生:社内の雰囲気を教えてください。

髙木さん:家族の様なアットホームな雰囲気ですが、仕事はきちんとやるメリハリのある会社です。

――入社前後での心境の変化は?

学生:入社する前と後で、仕事に対する心構えに変化はありますか。

髙木さん:入社前は新しい環境と仕事に早く慣れるように努力しようという気持ちでした。仕事を少しずつ覚えてきてからは、一つ一つの作業に責任を持ち、会社の戦力となれるように努力しようという気持ちで仕事をしています。

――女性が少ない環境は?

学生:技術者として働かれているとお聞きしましたが、女性が少ない環境で働くことに対して良かったこと、悪かったことを教えてください。

髙木さん:工場に女性がいないのは少し心細いこともありますが、男女関係なく優しい先輩方に囲まれて仕事ができているので、困りごともなく良い環境で働けていると思います。

――現在の仕事内容と今後の目標は?

学生:現在の仕事内容と今後の目標を教えてください。

髙木さん:現在の仕事は、小物を中心に曲げ加工をする作業をしています。今後は、業務を通して幅広い仕事を任せてもらえるようになりたいです。

学生:ありがとうございました。

インタビュアーの感想

今回は、有限会社中村設備工業さんに取材させていただきました。

社内全体で新しいことに取り組みつつ、従業員の方々も日々向上していく姿が印象的な企業でした。

皆さん、ありがとうございました。

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