エアコンプレッサーとは?工場内設備の動力源として欠かせない周辺機器を解説

エアコンプレッサーってどんな機器?

「エアコンプレッサー」をひと言で表すと、「空気を圧縮する機械」になります。
「エアコンプレッサー」で圧縮された高圧の空気は、様々な機械や装置の動力源として活用されています。工作機械にはコンプレッサーを動力源として活用する機械は多く、例えばマシニングセンタの主軸(スピンドル)の回転や工具の脱着、エアーブローによる切子の排出などでコンプレッサーが活躍しています。

そもそも、なぜ圧縮された空気が動力源となり得るのでしょうか。
空気は圧力を加えることによって体積が小さくなります。これが「圧縮」です。
圧縮されて体積が小さくなった空気には元に戻ろうとする力が働きます。この力を一気に開放することで、人の力では出せない強力なエネルギーを発生させることができるというわけです。

また「エアコンプレッサー」には、ピストンやスクリューの摺動部に潤滑油を使用する「オイル式(給油式)」と、潤滑油を使用しない(もしくは圧縮空気に触れない構造)「オイルフリー式」の2タイプが存在します。「オイル式(給油式)」は圧縮効率に優れる反面、排出される空気に微量の油分が混ざります。そのため通常はエアーツールや工作機械など、油分が混ざっても問題ない用途で使用されます。

一方、「オイルフリー式」は圧縮効率は「オイル式(給油式)」にやや劣るものの、排出される空気は非常にクリーンなためどんな用途にも使用できます。

エアコンプレッサーにはどんな種類がある? 

「エアコンプレッサー」は圧縮方式によって大きく3種類に分類されます。

レシプロコンプレッサー

「レシプロエアコンプレッサー」は、ピストンの往復運動によって空気を圧縮する方式のエアコンプレッサーです。比較的低価格で入手しやすいというメリットがある一方、圧縮効率が他のエアコンプレッサーに比べて低く、騒音や振動が大きいというデメリットもあります。

製造業では「エアダスター」や「エアーインパクトレンチ」といった簡易エアーツールの動力源として使用されることが多いコンプレッサーです。

スクリューコンプレッサー

「スクリューコンプレッサー」は、2本のスクリューを1対にして回転させることで、スクリュー間で連続して空気を圧縮する方式のエアコンプレッサーです。圧縮効率が高く、静音性にも優れているというメリットがある一方で、レシプロ式に比べて高価というデメリットもあります。

工場内で使用するエアー源として製造業で広く普及しているタイプのコンプレッサーで、前述した工作機械の動力源をはじめ、「エアブラシ」や「エアスプレーガン」などの精密なエアーツールなどで広く利用されています。

スクロールコンプレッサー

「スクロールコンプレッサー」は、蚊取り線香のような2つの渦巻き形状の部品(スクロール)によって空気を圧縮する方式のエアコンプレッサーです。回転するスクロールと固定されたスクロールの間で連続して空気を圧縮します。構造上の特性から、運転中の振動や音が最も少ないというメリットがあります。

「スクロールコンプレッサー」は低振動・低騒音に加えて、省スペース、オイルフリータイプの製品が多いため、食品や医療などの業種で数多く利用されています。

主なエアコンプレッサーメーカー

現在、エアコンプレッサーを製造している主なメーカーです。

あ行

アトラスコプコ株式会社
アネスト岩田株式会社

か行

コベルコ・コンプレッサ株式会社

さ行

た行

な行

は行

株式会社日立産機システム
北越工業株式会社

ま行

三井精機工業株式会社
株式会社明治機械製作所

や行

ら行

わ行

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