リニアモータ駆動 精密金属3Dプリンタ「OPM250L+」

ソディックが提供するリニアモータ駆動式精密金属3Dプリンタの最新版「OPM250L+」。

金属粉末造形から高速ミーリング加工までを一気通貫で実現させた本機。
工作機械の機能を兼ね備えた次世代の金属3Dプリンタとして、製造現場に新たな価値を提供します。

今回は「OPM250L+」の魅力をレビューします。

特徴

高速ミーリング加工用主軸を搭載

ソディックでは、自社製リニアモータ駆動のマシニングセンタ開発における長年のノウハウを金属3Dプリンターにも応用し、金属積層造形から造形後の仕上げ加工までを同一の機械で完結することを実現しています。

「OPM250L+」の各軸ストロークはX260㎜×Y260㎜×U250㎜、テーブルサイズは250㎜×278㎜となっています。XYZ軸には高性能リニアモータを標準搭載し、ボールねじ不要のダイレクト駆動方式を採用。ボールねじ方式では不可能なバックラッシュがない正確な軸移動を半永久的に維持できます。同時に、ミーリング加工軸と金属造形で使用するレーザー加工軸がコンパクトに構成でき、省スペースなマシンレイアウトを実現しています。

自動工具交換装置(ATC)も標準搭載され、最大16本の工具をセットしてスピンドルとマガジン間の工具交換を自動で行うことが可能。交換した工具は自動工具長測定装置で自動的に工具長を測定することができます。

粉末積層造形

「OPM250L+」の3Dプリンティング方式は粉末積層造形を採用。粉末積層造形はレーザーを金属粉末に照射し、凝固させることで立体物を積層します。

本機は最大出力500Wのレーザーを照射させることができ、最大造形物寸法は250㎜×250㎜×250㎜。造形物の空隙率は0.1%と高品質の造形を実現しています!

オプションのデュアルレーザーを選択すればレーザー発振器を2台搭載でき、標準仕様との比較で約2倍の高速造形が可能になります。

標準搭載レーザー
デュアルレーザー

長時間稼働を実現するユニット

「OPM250L+」は長時間の連続自動運転を実現させるため、「MRS(Material Recycle System)」と呼ばれるカートリッジ式のユニットを1セット標準で搭載しています。

「MRS」では粉末材料の供給・回収・ふるいを自動で行い、機械の長時間連続稼働を可能します。
複数の粉末を使用する際も「MRS」を入れ替えるだけ。さらに交換時も「MRS」の付け替えと造形室内の清掃のみと非常に簡単です。

対応可能な金属粉末も多彩。「OPM250L+」1台で幅広いニーズのものづくりに対応できます。

PRポイント

ソディックでは金属3Dプリンティングに関する要素技術をすべて自社開発・製造しています。
これにより機械の特性に合った技術を的確に盛り込み、機械本体が持つ能力を最大限に引き出しています。

自社製NC装置

「OPM250L+」には同社開発のNC装置「LN4RP」が搭載されています。

デジタル制御によるベース位置決め機能を持ち、基準面加工を支援する各指令系を最適化した専用のNC装置です。自社製NC装置の搭載により「OPM250L+」の切削能力は同社製マシニングセンタと同等レベルの性能を持ち、同時に造形時のモニタリングも可能にしています。

造形モニタリング機能

「造形モニタリング機能」を活用することで、造形物の状態や各部の稼働状態を高度なセンシング技術で常時監視することができます。

各データはNC装置の画面でグラフ化、ロギング、エラーの閾値管理が行えます。造形異常の原因となる各要素を常時モニタリングできるほか、データ解析によって保守点検時期を予測し、突発的な機械トラブルを回避することにも役立ちます。

金属3Dプリンタ専用CAM

「OPM250L+」専用CAMの「OS-FLASH(オーエス・フラッシュ)」は、同社製金属3DプリンタのLPMシリーズ専用CAMである「LS-BEAMS(エルエス・ビームス)」が持つ3DCADモデルのデータインポート機能、そして粉末積層を行うためのレーザーデータ作成が行えます。

加えて、独自のアルゴリズムによって高精度の切削パスを高速計算する「切削データ作成機能」や削り込み・削り残しを確認することができる「切削シミュレーション機能」を搭載しており、金属積層造形から切削による仕上げ加工までを同一ソフト上でカバーします。

モデルデータインポート
レーザーデータ作成
切削データ作成

金属積層から高速ミーリング加工までを1台で完結させる、ソディックのリニアモータ駆動精密金属3Dプリンタ「OPM250L+」。

金属造形における確かな技術はもちろんのこと、マシニングセンタ開発における長年のノウハウを注入し、金属造形からミーリングの工程をフレキシブルかつ効率的に実現させたマシンに仕上がっています。金属3Dプリンタでの積層造形から仕上げ加工までを見据えた設備をお探しの際は、ぜひチェックしてみてください。