多様な金属材料に対応する金属3Dプリンター!「Meltio M450」
近年における金属3Dプリンターは、製品や部品の製造や修繕など、様々なシーンにおいて活用が本格化しています。
3Dプリンターは試作品を製造するもの、というイメージをお持ちの方もまだまだ多いかもしれませんが、その技術はものすごいスピードで進展しており、欧米を中心に世界ではすでに最終製品の量産工程で3Dプリンタの活用が加速度的に進んでいます。
今後の製品開発および製造プロセスを大きく変革する可能性を秘めた3Dプリンターの技術。その一つにMeltio社が提供する金属3Dプリンター「Meltio M450」があります。
今回はMeltio社の金属3Dプリンターシリーズ第一弾、「Meltio M450」をレビューします。
Contents
特徴
「Meltio M450」は、2021年に販売が開始され、すでに全世界で200台以上の稼働実績がある金属3Dプリンターです。鋳造品と同等、もしくはそれ以上の強度を持つ小~中サイズの部品や製品の造形に最適な1台となっています。

DED方式による金属積層
金属3Dプリンターの造形方式には「PBF方式」「FDM方式」「バインダージェット方式」「DED方式」の4種類が存在しますが、「Meltio M450」では「DED方式」を採用しています。「DED方式(Direct Energy Deposition)」は「デポジション方式」や「指向性エネルギー堆積法」とも呼ばれる造形方式です。溶接棒をレーザーで溶かすイメージで、溶接ビードを正確に積み重ねることによって金属を積層していく手法となっています。

取り扱いと管理に優れた「ワイヤーDED方式」
「Meltio M450」は、「DED方式」の中でも材料に金属製のワイヤーを使用することから、正確には「ワイヤーDED方式」という造形方式になります。使用できる材料は幅広く、ステンレスやチタン、インコネルなどの様々な金属材料に対応しています。また金属ワイヤーは取り扱いが非常に容易で、管理も行いやすいといった特徴があります。

PRポイント
独自のコンパクトな積層ヘッド
「Meltio M450」の造形技術はコンパクトな積層ヘッドに集約されています。この積層ヘッドが造形中のフィードバック制御により、安定した金属の積層造形を実現しています。

※「メルトプール」・・・レーザが当たった部分の金属が溶融・液状化して形成される領域です。
金属3Dプリンターの中でも、初期費用とランニングコストが安価
「Meltio M450」は金属材料の中でもっとも安価な溶接ワイヤーを材料として使用します。初期費用も従来の金属3Dプリンターと比べて安価なため、「信頼性」「安全性」「利便性」「コストメリット」が高く、非常に導入しやすい機種となっています。
Meltio社が提供する金属3Dプリンターシリーズ
Meltio社では、「Meltio M450」をはじめとする複数の金属3Dプリンターをラインナップしています。
Meltio M600
レーザーワイヤーDED方式を用いた第2世代の金属3Dプリンター「Meltio M600」。独自にカスタマイズしたブルーレーザーシステムが採用され、広範囲な材料への対応が可能です。

Meltio Engine CNC
高い造形力を持つ金属積層ヘッドをマシニングセンタの主軸に組み込む形で使用するという、新しい発想を具現化した金属3Dプリンター「Meltio Engine CNC」。

Meltio Engine Robot
産業用垂直多関節ロボットと金属積層ヘッドの組み合わせにより、「Meltio M450」よりもさらに大型サイズの造形が可能な「Meltio Engine Robot」。

キカイカタログでは、「Meltio M600」、「Meltio Engine CNC」、「Meltio Engine Robot」を紹介した記事も掲載していますので、ぜひチェックしてみてください!
まとめ
金属3Dプリンターは本体や材料費が高額というイメージからか、まだまだ普及には至っていないように見えますが、前述のとおり世界レベルでは3Dプリンターの活用とノウハウの蓄積が着々と進められています。初期費用、ランニングコストの両面でより身近になった金属3Dプリンタ「Meltio M450」を活用して、自社オリジナルの技術と新たな製造プロセス構築を検討してみてはいかがでしょうか。
また、「キカイカタログ」運営元であるテクトレージのショールームでも、「Meltio」の積層ヘッドを利用した金属積層造形をご覧いただけます。リアルな金属積層造形をぜひ一度ご確認ください。






